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無題 投稿者: 投稿日:2010/03/09(Tue) 22:28 No.2748  
いつもお世話になります
いろいろ初めて聞く言葉が多く戸惑っています
鑑別に行く可能性が濃いようです
保護観察になれば、保護司はどうやってきまるのでしょうか

鑑別ということばを初めて知りました
非行がもっと研究されるべきとかんがえておりましたが
鑑別所があるということは
国が、ひとりひとりの非行少年を、専門家が時間をかけて
研究してきたと言えるのだと知りました
それでも、非行の原因、防止の決め手はないに等しいといえるのだな、と、いうことを知りました

検事に反抗的だと、損をするのでしょうか
しゃべりたくない(白状したくない?)ことがあるからだろうと思います


少年鑑別所  - 2010/03/10(Wed) 12:45 No.2749  

全く初めてのご経験の方のようですので、一通り流れを書いておきます。

何らかの非行があった場合、警察に捕まります。
警察で必要と感じた場合は裁判所の許可を得て逮捕(48時間)勾留(最大20日間)という身柄を拘束する期間を経て家庭裁判所に連れて行かれます。家庭裁判所が必要だと判断した場合は少年鑑別所に最大28日間収容されます。
少年鑑別所には大学院で臨床心理を勉強した鑑別技官がいて、その少年の心の状態を専門的な見地から調べ、その結果を家庭裁判所に報告します。家庭裁判所にも心理学、社会学、教育学等を大学で専門に勉強し、さらに特別の専門研修を2年間受けた家庭裁判所調査官がいて、その少年が事件を起こすにいたった原因等を調べ、保護者の方にも面接して環境なども考慮し、最終的な意見書を家庭裁判所の裁判官に報告します。家庭裁判所裁判官は鑑別技官の報告書と家庭裁判所調査官の意見書を読んで、少年審判で決定をします。少年審判には原則として、少年と保護者、裁判所の関係職員以外は入ることができません。
そこでの決定は不処分、保護観察、少年院送致です。
保護観察決定になると、保護観察所に親子で出頭し、そこで保護観察のやり方について説明を受け、保護司が決まります。一応少年の住居地に近い方を優先して保護司が決まりますが、少年や保護者の希望を聞いて、別の方にしてもらうことも可能です。
少年審判に検事が関わることはほとんどありません。取り調べの警察官に反抗すると、感情的に反応される場合も時々聞きますが、鑑別所技官や、家庭裁判所調査官はそういう反応をしないように訓練されていますから、そういう心配をする必要はありません。

最後に、非行は成長の一つの過程です。人生にとって決してマイナスではありません。子どものころに非行があったことで、より素晴らしい人生を歩んだ人はたくさんいます、むしろ、ほとんどすべての子がそうなのです。大人になって犯罪者になる危険性はほとんどないのだと考えてくださっていいと思います。


聞いてみてください 投稿者: 投稿日:2010/02/10(Wed) 20:33 No.2746  
エイブラハムが子育てについて述べています。
英語ですがとても面白いので、すこしだけでも聞いてみてください。訳したらいいのだけど、ごめんなさい。
挑戦的な十代の娘
http://www.youtube.com/watch?v=HrpTy7O6mLI&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=PIu25YNdbnE&feature=related
少しもいう事をきかない5歳の息子
http://www.youtube.com/watch?v=ZqgIjy_ychA&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=KZUnosIXAew&feature=related


素敵な絵本 見つけ! 投稿者:たけむら 投稿日:2010/01/11(Mon) 16:30 No.2739  
今年もよろしくお願いいたします。

「3びきのかわいいオオカミ」という、素敵な絵本を見つけました。作者は、ギリシャの作家。子どもの本をつくっていないときは、英国の大学で犯罪学を教えたり、ギリシャの法務省で名誉顧問を務めている方です。
と解説されており、私はすぐに ある方を思い受かべました。

どこかで聞いた題名でしょ?
登場人物は3びきのかわいいおおかみ。
お母さんから、「そろそろひろいせかいにでておいき。じぶんのうちをつくりなさい。でも、わるい おおブタにはきをつけなさい。」

出会った動物から、レンガやコンクリートやてつじょう・てっこつなどをもらって家をたてるたびに、壊されるのです。

さて、最後に、○○で家を建てます。そして、・・・

あめっこの息子とのお付き合いで、「北風と太陽」方式?を学んだのですが、この絵本もなかなかです。
発行は、冨山房、1400円。高いので図書館へどうぞ。



Re: 素敵な絵本 見つけ!  - 2010/01/11(Mon) 20:28 No.2740  

たけむらさん、お久しぶりです♪

>お母さんから、「そろそろひろいせかいにでておいき。じぶんのうちをつくりなさい。でも、わるい おおブタにはきをつけなさい。」

なんとも笑えますね、筋書き・・・
気になって、早速アマゾンで本を検索してました。
可愛い挿絵に加えて、深そうな内容・・・
手にとってみたくなりました。^^

子どもために絵本を選んであげる幸せな時間・・・
また取り戻せそうで、楽しみです。



通信ありがとうございました 投稿者:匿名 投稿日:2009/12/21(Mon) 09:36 No.2734  
18歳の息子たまにしか働きません。週末は必ず彼女のところにお泊りです。母として、息子の将来が不安な毎日です。
冒頭の、がんばって高校に合格したヤンちゃんたちの現在、効いて・・・・ヒンシュク買いますが、やっぱり、ヤンちゃんは、こうなんだ、って安心してしまいました。
そしてなによりも、「いろんな人生経験を積めばいいんです」「思いつくままに行動すればいいんです」ということばは、私の、日本で生きていくにはこうでなくては、という価値観を、ほぐしていただいた気持ちです。

先日、物理のノーベル賞をもらった英語を話せない、浅川先生が人生は、ドンキホーテみたいなものだ、とおっしゃいました。
いろんな偶像めざしては、かべに当たる
憧れの学者に近づきたくて壁に当たる
そして、本物の学者になっていくと・・・・

世界もレベルも違いますが
ヤンキーちゃんたちも、きっとそうなんですね
いろんなものをめざして
究極のらくちん(ニート)めざしては
ドンキホーテのように、かべに当たって・・・・
そして、めざめて、真の大人になっていく

息子が選んだ道、
息子に与えられた道

最近ふと思います
息子が選んだ道を、否定したり、引き留めていては
その壁は、親だけで、いつまでも同じ
壁が、私では、意味をなさない

まだまだ、母として、こどもが、その壁につぶされた人生にならないかと不安でいっぱいです

随時、こんなお話を現在形の話しで、ことばで、耳に、目にふれさせていただくと、
私の抗鬱剤のような効き目となります。
ありがとうございます。


Re: 通信ありがとうございました ヒロシです - 2009/12/21(Mon) 21:41 No.2735  

匿名さん,書き込みありがとうございます。

19日の土曜日に例の少年たち4人と寿司屋に行ってきました。(回ってるやつです)
鳶の仕事をしてる子は日当が6千5百円,そして塗装屋をしてる子は5千円だそうです。
自分が16歳の頃でも,日当8千円未満なんて絶対イヤでしたけど,今はそれだけ不景気なんですかねー。

「お前ら,高校生やってる方がよっぽど楽だろうが」と聞いたら「その通りです」って頷いてました。

でも,じゃあまた高校へ行くかとなると話は別なんですよね。
彼らの興味の対象は学歴なんかではなく,「もっと金になる仕事はないか」です。
「誰それが何の仕事についていくらもらってるらしい」
「うそ,マジで?俺も頼んでもらおう」
とかワイワイやってました。
もちろん僕も高校へ行けなんざ言いません。

こうして仕事について,給料が安いだの,キツいだの,あれこれ文句を言って,
仕事を辞めて引きこもって,金が底をついてまた働いて・・・。
これはツッパリ少年ならだれもが通る王道ってやつですね。


Re: 通信ありがとうございました ターザン - 2009/12/25(Fri) 13:52 No.2736  

お久しぶりです。私も通信が待ち遠しい一人です。
匿名さんの書き込み、まさにそうですね。
息子が選んだ道、与えられた道。壁が私では、意味をなさない。。。。

壁はもちろん、時には覆いかぶさったり、足かせをつけたり…でしたが、
本人が一番苦しいんだと言うことを、ここで教えていただいて、遅まきながら
騒がずに淡々と(できる範囲で)、なんとか今までやってこれました。

19(高1で中退)と17(高1で二度中退)の年子の息子達。
今年5月から高認家庭教師のもと、無事8科目に合格しました。
ヒロシですさん、その節は色々とお世話になりました。ありがとうございます。

相変わらず、ニート状態の日々ではありますが、話はよくします。
「あの頃…って、しんどかったん?」と聞くとすかさず、
「いや、楽しかったよ」の返事。なんでもストレートに聞く私に芸がないのでしょうが、
この頃長男は、「来年は二十歳や、えらいこっちゃ」と、苦笑いしています。

次の通過点が何かは、本人達が決めること。
私でない壁にどんどんぶちあたって、大人になっていってくれればと思う年の瀬です。

正木さんはじめDYSの皆さん、ありがとうございました。
来年も引き続きよろしくお願いします。

京都講座、皆勤できずにかなり、心残りです…。
最後になりましたが、空さん、かわいい娘さんのご出産、おめでとうございます。


Re: 通信ありがとうございました  - 2009/12/25(Fri) 21:40 No.2737  

ターザンさん、こんばんは♪
前回京都講座ご一緒させていただき嬉しかったです。^^

娘へのお祝いありがとうございました。
私と娘のここ数年の歴史も、DYSと共に歩んできた、そんな気もします。
長かったような・・?
あっと言う間だったような・・・?
どちらにしても、DYSの歴史の分私も年を加えてしまったのですね・・・^^;

赤ちゃんはしっかり夜泣きもしてくれますが、ゲンキであることがともかく嬉しい!
その存在に癒される日々です。



15万 投稿者: 投稿日:2009/12/15(Tue) 18:01 No.2730  
あと8人で15万人です。
どなたが15万人目になるか・・・
当たった方は報告してくださいね。何もあげないけど・・・


Re: 15万  - 2009/12/15(Tue) 21:37 No.2731  

なんと私が15万人目!!でした。アハハ・・・


Re: 15万  - 2009/12/15(Tue) 22:12 No.2732  

アクセス数、15万人・・・・(*_*)
歴史を感じる数ですね!


偏愛ムラタ美術館 投稿者: 投稿日:2009/12/08(Tue) 22:51 No.2728  
私がひそかに愛を込めて「とぼけたおばさん」とお呼びしている作家村田喜代子さんがまたまたすごい本をお書きになりました。何がすごいかと言うと、普通美術関係の本だと、ほとんどの場合有名な芸術家を取り上げるものですが、村田さんの取り上げた人の中には、もちろんダ・ヴィンチとか、エル・グレコなどという定番の人も入ってはいますが、一方で絵を描くことを職業にしていなかった人も入っているのです。それも半端ではありません。一生樵(きこり)をして暮らしていた東勝吉と言う人は83歳の時老人ホームに入った時に絵を描き始めたそうで、誰にも習ったことがないのにこれがすごい絵。三松正夫と言う北海道の郵便局長さんは家の近くに突然できてしまった昭和新山を克明に写生し続けた人であるとか、山田作兵衛という筑豊の炭鉱夫だった人は一千枚にも及ぶ炭鉱の中の生活を描き続けていたとか、広島で被爆したあと、花火工場を経営するようになり、その工場の爆発事故で夫を亡くした大道アヤと言う人が描いた花火の絵とか、これまでどこでも見たことのない絵が次々に紹介されるのです。ちなみにこの本の表紙はブールデルの「レダ」の連作だそうですが、どういう種類の絵なのかよくわかりませんでした。なんとこれが「危な絵」なのです。こんなに奇麗で魅力的な「危な絵」を私は始めて見ました。ブールデルはこの種の絵を104枚描いたそうで、その中の7枚をこの本の中で紹介していますが、これが素晴らしいのです。
とにもかくにも、相も変わらず、とてつもない「とぼけたおばさん」でした。


京都講座 投稿者: 投稿日:2009/12/01(Tue) 09:31 No.2723  
12月6日は付添人がテーマです。


京都講座 投稿者: 投稿日:2009/09/27(Sun) 21:39 No.2704  
10月4日の講座予定講師の元少年院教官の方ご都合が悪くなったので、その日は12月8日に予定していた私の家庭裁判所論に変更します。12月8日は予定通り行いますが内容は未定です。
なお、少年院についての講座の予定は1月以降の冬の講座に予定していますのでご了承ください。


Re: 京都講座訂正  - 2009/09/29(Tue) 18:06 No.2705  

12月6日です。


Re: 京都講座 樹ぴ - 2009/09/30(Wed) 09:42 No.2706  

正木さん、いつもありがとうございます。

東京から、毎度日帰り参加しています。
夏の復習講座一日目は飛び入り参加でしたが、とても贅沢な時間でした。
少年たちをとりまく司法、福祉、教育が、いまの状況を大枠から、というより逆方向からとらえ直しする必要がある。その土台となる考え方をじっくり学びました。
まだまだひよっこですが、そんな私でもこれまでの経験をなにかの形で生かしていきたいと、講座にでるたびにわくわくした気持ちをもち帰ります。


ところで京都は秋、♪風の噂を信じて〜、、なんか素敵なおまけもあるかしらん(笑)。

秋の講座、楽しみにしています。

よろしくお願いします。


Re: 京都講座  - 2009/10/07(Wed) 08:51 No.2707  

秋の京都講座第二弾(11月8日)には初の外部講師として元保護観察官の木村隆夫さんをお願いしています。
保護観察の仕組み、現状、問題点、将来の展望などを熱く語ってもらえます。初めての方も是非ご参加ください。


Re: 京都講座 タンタカタン - 2009/10/08(Thu) 11:13 No.2708  

毎回参加できなくて残念ですが
11月8日は前回一緒に伺った保護司さんも
参加されたいとのことでした。
よろしくお願いします。

ここで参加申込とさせていただきます。


Re: 京都講座  - 2009/11/10(Tue) 00:40 No.2719  

11月の講座は初めての外部講師として元保護観察官の木村隆夫さんをお招きしました。大成功でした。
12月6日は再び私の担当で付添人論の予定です。


Re: 京都講座  - 2009/11/10(Tue) 00:43 No.2720  

11月の木村さんの講座を受けられた方のご感想をぜひ書き込んでください。近いうちにまた来ていただくつもりでおりますので、その参考にしたいので・・・


Re: 京都講座  - 2009/11/15(Sun) 22:18 No.2721  

正木さん、木村さん、関西の親の会の皆様、そして東京から京都講座に毎回出席の樹ぴちゃん、先日はお世話になりました。

DYSの京都講座、10月は元裁判所調査官のまさきさんが裁判所について、そして11月は元保護観察官の木村さんが保護観察制度について語ってくださるという、とても贅沢な講座。。。
のこのこ関西まで参加させていただきました。
おかげさまで、前日の大阪NPO主催のシンポジウムとあわせて、充実した二日間を過ごすことができました。
ありがとうございました。

親として心配な期間が長かった娘ですが、警察にお世話になる事件とは無縁で、裁判所も審判も保護観察制度も、その流れを何度受講しても、なかなか自分のものにすることができません。
先日も『試験観察と保護観察ってどう違いましたっけ?』と尋ねられ、聞きなれた言葉で自分の中では理解していたつもりだったのに、キチンと言葉に出して説明することができず、あせりました(*_*)

それでも、正木さんがDYSを通して目指すものは少しずつ分かってきているような気がします。
今、一度の過ちも許さないぞという社会風潮とまた反対に、NPOのような民間団体が社会の中で認知され、民の声が少しずつ官に届いてきているのだろうか・・・とも思えます。
なんだか大きな夢がすぐにも実現しそうな気もしますが、現実はもっともっと厳しいのでしょうね・・・

先日の講座では、2008年改正になった更生保護法、そこに記された遵守事項について学びました。
その大改定により、それを指導監督する立場の保護観察官自身がとても苦慮する状況が生まれてきているのだと・・。

何か事件が起こるたびに無責任に騒ぎ立てるマスコミ、蚊帳の外にいながら分かったようなコメントをするコメンテーターたち・・・
世論が,法や条例を変えて行く・・・
そしてそれにより人が人を管理する体制が生まれ、誰もがいきづらさを感じるような社会が作られて行く・・・
知らずに語ることはなんと恐ろしいことなのだろうと思います。

正木さんも木村さんも,そんな厳しい現実の中で,七転八倒しながら、自分を貫き子ども達を支援し続けてこられたのだろうかと思います。
そして、その日々を語ることで、たくさんの思いを共有する人たちが手を繋げる為の種まきを続けていらっしゃるのではないかと思えます。

そこをつけばおのずと浮かんで来る・・・・
それは非行に限ったことではなく、社会の仕組みそのものなのかもしれないと思います。
夜明け前が一番暗い・・・とか。
まだ夜明けには遠いのかも知れませんが、闇といわれる現実の中でも、イロイロな事が少しずつ変わり始めていることに希望を繋ぎたいと思いました。




国選弁護士 投稿者: 投稿日:2009/10/28(Wed) 17:46 No.2717  
大切な話です。
今年から子どもが逮捕された時、すぐに国選弁護士が面会に行ってくれるようになりました。これはとてもいいことです。ただし、無料ではありません。もちろん、弁護士に直接支払うのではありません。弁護士は国に請求し、国が弁護士に支払い、その後国が親に請求してくるのです。その際、生活保護家庭や母子家庭は免除申請をすれば免除されます。
今回ある事件で付添人をして初めて気がつきました。私が付添人になる前の段階で国選弁護士が2回面会して5万円弱。国選弁護士は必ずしも、少年事件に詳しいとはとは限りません。むしろ、全然わかっていない人の方が多いのです。
頼みもしないのに出しゃばって、役にもたたない仕事をして、それでお金を稼ぐ、そういうのを詐欺っていうのじゃないでしょうか。法曹三者(裁判所、法務省、弁護士会のことです)が弱い国民を相手に詐欺を働いてどうするんですか。


Re: 国選弁護士  - 2009/10/28(Wed) 17:50 No.2718  

2714から2716までパソコンをだましだまし書いたのをまとめたのが2717です。管理人さん。2714から2716まで消していただけませんか


「許されざる者」 投稿者: 投稿日:2009/10/20(Tue) 20:08 No.2709  
図書館で見つけました。上下二巻著者の辻原登という人の名前は知っていましたが、作品は読んだことがなく、なんとなく若い人だろうと思っていましたが、実は1945年生まれ、私とそれほど違わない年代です。
冒頭のシーン、日露戦争直前の明治36年、紀伊半島南端の森宮(しんぐう)の港に、この町出身でアメリカで苦学して医者になった槇隆光が戻ってくるのを町の人たちが総出で出迎えるところから始まります。森宮は実際には新宮でしょう。これだけでこの物語は日本史上有名なある事件を描いたものであることがわかります。槇隆光のモデルとなった人の名はわかる人にはわかりますが、わざと全く違う名前にしたのは物語を実際の歴史から離れて自由に展開したいという著者の思いでしょう。だから私も明かしません。森宮という実在しない土地を舞台にしたのも同じ狙いだとは思いますが、これはすぐわかりますからいささかわざとらしい。
それはともかく恋あり、冒険あり、革命ありの抜群に面白い小説です。実は私も上巻を読み終えたばかりで、これから下巻に取り掛かるところですが、上巻で活躍した魅力的な主人公たちを待ち構えている悲劇的な結末を知っているだけに気持は重くなります。
この本を紹介したのは大日本帝国憲法下で残虐な役割を果たした日本の司法官僚の精神は第二次大戦後の日本国憲法下でも引き続き温存され、でっち上げ事件や冤罪事件を数々生み続け、それは少年審判や少年保護政策の中にも脈々と生き続けていることを知ってほしかったからです。毎日新聞社刊下巻1700円上巻は返してしまいましたが、たぶん一緒だと思います。


Re: 「許されざる者」  - 2009/10/25(Sun) 18:38 No.2713  

下巻も読了しました。拍子抜けしたと言うか、肩すかしを食ったような感じです。この小説は冒頭のシーンから、大逆事件と、この事件に連座して死刑になった大石誠之助をモデルにしていることは明らかでしたから物語は当然そういう方向に向けて流れるものと思っていました。ところが作者は大石誠之助に槇隆光という本名を想像できない名前を与えて自由に想像の羽を伸ばし、歴史から離れたロマンを作りあげてしまったのです。それはともかく、とても面白い小説であることにはまちがいありません。同時にこの機会に大逆事件に関する歴史書などもお読みになるといいと思います。

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